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ある芸術家の精神的遺言

ジャン・クレイ 著

粟津則雄 訳

少し彫刻家の若林奮さんの言葉に耳をかたむけてみましょう。

「1960年代の中頃、ジャン・クレーのジャコメッティへのインタヴューでは、ルーヴルのレンブラントの絵の後に猫が閉じ込められて啼いていたら、自分は迷うことなくレンブラントの絵を切り裂いて、猫を助け出す、と言う。そういうことは実際には起きないと思います。ただそこで言われているのは、レンブラントの絵も大切だけれど、それ以上に生きている猫の生命が大切なものだと端的に話している点です。(……)人間は生命を見つめることができるのだと思います。生命は、ある時は人間が代表することになり、他のものに対して責任を持たなければいけない。生命は別に人間に代表されるものではありませんから、ジャコメッティが気にかけていたのは、生命そのもの、生命全体だと思われます。」

哲学者・前田英樹さんとの『対論◆彫刻空間──物質と思考』からの引用です。長いのでまんなかあたりを省きました。(さらに省いて短くしたものを、今回、書肆山田の鈴木一民さんのご厚意により帯の表4側に入れさせていだだきました。)「代表されるものでは」ないものが、「ある時は」「代表することになる」。そして「責任を持たなければならない」のは「代表されるものでは」ないがゆえにです。この「されない」と「する」のからみあい、重なりあいを安易に棄てたりしないようにしましょう。

小冊子ですが、ぜひ皆さんも、読みながら「う~ん」と頭をかかえてみてください。よろしくニャン。

2021年10月発行

本体1,000円+税

A5判・並製(小口折り表紙)、32頁

ISBN978-4-9912228-0-1 C0071

全国の書店でお求めいただけます。店頭にない場合はお店の方に取り寄せをお願いしてみてください。

総特集:福山知佐子『反絵、触れる、けだもののフラボン』を読む

水声社から刊行された画家・福山知佐子のエッセイ集『反絵、触れる、けだもののフラボン』をめぐる論考を集成。

執筆/阿部弘一(詩人、フランシス・ポンジュ研究)、鵜飼哲(フランス文学・思想)、斎藤恵子(詩人)、佐藤亨(イギリス・ アイルランド文学、アイルランド地域研究)、篠原誠司(足利市立美術館学芸員)、清水壽明(編集者)、

鈴木創士(フランス文学・思想)、田中和生(文学評論)、谷昌親(フランス文学・思想)。花輪和一(漫画家)、穂村弘(歌人)、堀内宏公(音楽評論)、

水沢勉(神奈川県立近代美術館館長)、森島章人(歌人、精神科医)、

吉田文憲(詩人)

2015年7月発行

A5判、104頁

無料

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特集:沢渡朔のプライベートワーク

詩とエッセイのミニコミ誌第2弾。執筆/藤井貞和、沢渡朔、佐藤美奈子、丹木葦夫、花輪和一、福山知佐子、布施直人、吉田文憲  

特集は名作『少女アリス』『ナディア』の写真家・沢渡朔の、画家・福山知佐子とコラボしたプライベートワークについて。

2006年6月発行

A5判、80頁

1000円(税込)

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特集:映画『たった8秒のこの世に花を』

詩とエッセイのミニコミ誌。執筆/稲川方人、岡村民夫、佐藤美奈子、丹木葦夫 、花輪和一、福山知佐子、宮西計三、吉田文憲

特集は詩人・稲川方人が撮った映画『たった8秒のこの世に花を』めぐる論考、出演者の言葉など。

2004年12月

A5判、80頁

1000円(税込)

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